財政等用語解説
地方公共団体の財政等専門用語を解説します。
財政指標関係用語
財政指標関係用語について解説します。<財政力指数、将来負担比率、経常収支比率、実質公債費比率、ラスパイレス指数>
財政力指数
団体の財政力を図る指数です。財政力指数は、地方交付税法の規定により算定した基準財政収入額を基準財政需要額で除して得た数値の過去3ヵ年間の平均値であり、地方公共団体の財政力の強弱を示す数値として用いられ、財政力指数が1.0に近くなる(より大きくなる)ほど財源に余裕があるとされ、1.0を下回れば地方交付税の交付団体であり、1.0を上回れば不交付団体となります。
しかし財政力指数は、地方税の収入能力がどの程度か、また、地方交付税に依存する度合いがどの程度かを示すにとどまる指標であるため、一般財源をどの程度確保できているかという観点には欠けており、他の指数と総合的に勘案する必要があります。
※基準財政収入額:地方自治体が標準的に収入し得ると考えられる地方税等のうち、基準財政需要額に対応する部分で、標準税率で算定した地方税等の収入見込額のうち、都道府県にあっては80%、市町村にあっては75%の額とされています。(この残りの20%又は25%は、各地方自治体の独自施策の実施のために留保されているものです。)
※基準財政需要額:各地方公共団体が実際に支出した額あるいは支出しようとする額を算定するものではなく、地方自治体が合理的かつ妥当な平均的水準で行政を行った場合に要する財政需要を一定の合理的な方法で算出した額です。
将来負担比率
将来的に財政が圧迫される可能性を測定する比率です。将来負担比率とは、各自治体が将来に支出しなければならない財政負担が、「標準的な状態で収入が見込まれる、各自治体の一般財源の規模」の何倍にあたるかを示す指標です。単年度にとどまらず、中・長期的な視点での財政状況をあらわしており、将来に財政を圧迫する可能性の度合いを示す指標といえます。
経常収支比率
財政構造の弾力性を測定する比率です。人件費、扶助費、公債費等の義務的性格の経常経費に、地方税、地方交付税、地方譲与税を中心とする経常的な収入たる一般財源がどの程度充当されているかを算定した数値です。
一般的には、都市にあっては75%、町村にあっては70%が妥当と考えられ、これらが各々5%を超えると、弾力性を失いつつあるとされております。
※義務的経費:性質別経費のうち義務的・非弾力的性格の強い経費で、一般には人件費、扶助費及び公債費を指します。人件費は経常的に支出を予定せざるを得ませんし、扶助費は生活扶助をはじめ法令の規定によって支出が義務づけられており、また、公債費は負債の償還に要する経費であって、いずれも任意に節減できない経費です。義務的経費の増加傾向は財政構造の硬直化を招く恐れがあるので、その内容、動向に注意する必要があります。
実質公債費比率
公債費による財政負担の程度を示す比率です。平成18年4月に地方債制度が「許可制度」から「協議制度」に移行したことに伴い導入された財政指標であり、公債費による財政負担の程度を示すものです。
従来の「起債制限比率」に反映されていなかった公営企業(特別会計を含む)の公債費への一般会計繰出金、PFIや一部事務組合の公債費への負担金、債務負担行為に基づく支出のうち公債費に準ずるもの等の公債費類似経費を算入しています。
18%以上の団体は、引き続き地方債の発行に国の許可が必要で、25%以上の団体は、一般事業等の起債が制限されます。
ラスパイレス指数
国の行政職俸給表(一)の俸給月額を100とした場合の地方公務員一般行政職の給与水準を表す指数です。職員構成を学歴別、経験年数別に区分し、地方公共団体の職員構成が国の職員構成と同一と仮定して算出するものであり、地方公共団体の仮定給料総額(地方公共団体の学歴別、経験年数別の平均給料月額に国の職員数を乗じて得た総和)を国の実俸給総額で除して得る加重平均とした指標です。
歳出関係用語
歳出関係用語について解説します。<財性質別分類、目的別分類、義務的経費、投資的経費、人件費、扶助費、公債費、物件費、補助費等>
性質別分類
歳出を経済的性質により分類したものです。これにより地方公共団体の財政の健全性や弾力性を測ることができます。経費は、義務的経費、投資的経費及びその他の経費に大別されます。さらにその内訳として、人件費、物件費、維持補修費、扶助費、補助費等、普通建設事業費、公債費などに分類されます。
目的別分類
歳出を行政目的により分類したものです。議会費、総務費、民生費、衛生費、農林水産業費、商工費、土木費、教育費などに分類されます。義務的経費
性質別経費のうち義務的・非弾力的性格の強い経費で、一般には人件費、扶助費及び公債費を指します。人件費は経常的に支出を予定せざるを得ませんし、扶助費は生活扶助をはじめ法令の規定によって支出が義務づけられており、また、公債費は負債の償還に要する経費であって、いずれも任意に節減できない経費です。
義務的経費の増加傾向は財政構造の硬直化を招く恐れがあるので、その内容、動向に注意する必要があります。
投資的経費
道路、橋りょう、公園、学校、公営住宅の建設など社会資本の整備(普通建設事業費)などに要する経費です。普通建設事業費の他には、災害復旧事業費と失業対策事業費が含まれます。
人件費
人件費とは、職員に支給される給与、退職手当、共済組合事業主負担金、公務災害補償基金負担金のほか、首長や議会議員などの特別職に支給される給与などの総額をいいます。扶助費
生活保護法、児童福祉法、老人福祉法、障害者自立支援法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法などの法令に基づいて支出する経費です。地方自治体独自の支出も含まれます。公債費
地方公共団体が発行した地方債(長期の借入金)の元金の返済や利子の支払いなどに要する経費です。物件費
人件費、維持補修費、扶助費、補助費等以外に地方公共団体が支出する消費的性質の経費です。具体的には、職員旅費や備品購入費、委託料などが含まれます。補助費等
一定の行政目的から、市町村や他の地方公共団体や出資団体、民間団体に対する支出金です。最終更新日:2011年03月22日
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